心の病は食事で治す(書評)
東京都渋谷区に住む短大生の殺害のショッキングな事件が正月から話題になりました。
報道によると容疑者は、妹とは3年間も口を聞かず、ちょとした言葉のやり取りにキレて犯行に及んだということのようですが、…。
キレやすかったり、うつ病や不安障害など、心の病は脳内の神経伝達物質のインバランスによって発生すると、「分子整合精神医学」の権威が心の病と食事との関係を興味深く解説している本を紹介します。
著者は、遺伝子の構造やドラックデザインの研究者としてアメリカのイリノイ工科大学助教授を経て、現在は、日本で精神や心の働きを物質レベルで解析し、脳と身体を最適状態にする栄養素の研究者として活躍されている生田哲氏で、その本は、以下のタイトルの本になります。
「 心の病は食事で治す (新書)」です。
この本で紹介されている「分子整合精神医学」(提唱者は、有名なライナス・ポーリング博士とのこと)とは、心の病を正しい食生活、ビタミン、ミネラル、必須脂肪酸をうまく摂取することで治す精神医学の方法になります。
本書によると、心の病は神秘的なものではなく、脳という臓器の問題であるとし、脳を快適に運転するためには、脳を「興奮させる伝達物質」と「抑制する伝達物質」との微妙なバランスが大切であるとしています。
本書の帯には、大きく以下のことが書かれてあります。
「ファーストフードが
キレやすくする!」
とくに心の病は、脳内物質のインバランスによるとし、これを薬を使って制御すると副作用があるので、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、酵素、ホルモン、必須脂肪酸などで有効に心の病を改善できるとしています。
感情を安定させるのにマルチビタミン(ビタミンB群、C、イノシトール、コリン)とマルチミネラルとしています。
またブドウ糖は脳のガソリンとし、これを安定させる食生活が大切としています。
またアミノ酸こそ心を創る物質として、チロシン、グリシン、トリプトファンなどでそれらのアミノ酸が不足するとどのような問題が生じるか、その問題を改善するには、どのような食生活の改善が望ましいのかなど詳細に丁寧に解説しています。
また不安障害の原因と対処法。うつ病の原因と対処法についても「心の病を治す」との章の中で解説されています。
脳の働きの自己管理を目指して
新しい視点
良心的な本
精神科の薬漬けに疑問を抱いている方は必読です
まだこんな本が
なお本書の目次は、以下の内容です。
第1章 うつ、不安、キレるは食事が原因だった
(心の病は神秘的なものではなく、脳という臓器の問題である
脳は食物でできている ほか)
第2章 脳の快適運転のためにブドウ糖を安定供給する
(ブドウ糖は脳のガソリンだ
血糖値の乱高下で気分が不安定になり疲れる ほか)
第3章 アミノ酸こそが心を創る物質である
(脳内を伝達物質がかけめぐることで心が発生する
心を生化学的に理解する ほか)
第4章 心の病を治す1―不安障害の原因と対処法
(抗不安薬では治らない不安
不安障害を退治する新しい方法 ほか)
第5章 心の病を治す2―うつ病の原因と対処法
(心のかぜ、うつ病は怖い
興奮性伝達物質の枯渇は、原因の一つにすぎない ほか)
